2011年12月20日火曜日

秋学期終了!冬休みが始まります

9月から始まった秋学期がやっと終了して、3週間の冬休みに入りました。記事の更新がだいぶ滞ってしまいましたが、無事に学期が終了したので、書きためていたものを遡ってアップデートしていきたいと思います。リージェントも冬休みに入って、ほとんどの学生が家族のもとに帰省するのでキャンパスも図書館もひっそりとしています。今週中に返ってくる成績(GPA方式)を気にしながら、次の冬学期の計画を立てているところです。

家庭を持っている学生は3科目(9単位)取るのも大変なぐらい、リージェントの勉強は厳しいですが、来期は4科目(11単位)履修をチャレンジしてみたいと思っています。個人的にはとても興味のあるMarketplace Theology(2単位もしくは3単位)が開講されるので、専門科目ですが、一度授業に出てみて取るかどうか決めてみようと思います。履修登録した2日後に、担当教授(Paul Stevens教授)から課題図書がPDFファイルで送られて来て、課題図書+事前リーディングで650ページぐらいのボリュームがあり、若干尻込みしかけています。予習に忙しくなりそうな冬休みですが、明日はリージェントの同級生の家族と一緒にスタンレーパークに遊びに行く予定です。カナダで初めての釣りにチャレンジしますが、どんな結果になるか、楽しみにです。(ちなみに友人は、夕食のおかずを釣ると確信しているようです)























(今日、教会の親友から届いた、心温まるクリスマスカードです)

2011年12月12日月曜日

クリスチャンの思想と文化の試験問題

リージェント・カレッジの名物講義であるクリスチャンの思想と文化(略称:CTC)ですが、実際にどのような試験問題なのか?評価と一緒に紹介させてもらいます。

まず、評価の内訳ですが、
1. 15%・・毎週提出のリーディングサマリーと小レポート
2. 10%・・チュートリアル(小グループ)の貢献(自己評価+チューターの評価)
3. 5%・・自己紹介と証し(1,000Words)
4. 35%・・TermPaper(2,000Words)
5. 35%・・論述式の期末試験
の合計100%で成績が決まります。

ボリュームとしては、圧倒的に1.のリーディングログ(読書課題のサマリー)が最も大きく、毎週80-100ページの課題を本ごとに2つか3つのログにまとめて、月曜日の4:30までにWeb経由で提出します。それをチューターが10点満点評価をするという内容です。もちろん、重要なトピックが漏れているとチューターの指摘が入り、減点となります。更に毎回、200-300Wordsの小レポートが課題に出ます。レポートのお題も「宗教改革は悲劇だったか、必然だったのか?どちらかのポジションで論じよ」とか「あなたはクリスチャンの世界観と科学の世界観に一貫性を見出すか否か?」など、結構ヘビーな内容で毎回頭を悩ませました。リーディングログも1つあたり100字以内という制限がついていて、30ページの内容をどうやって100字に集約させるのか?という難題に取り組む必要があり(これは論文作成のトレーニングのためのようです)、本当に苦労しました。ネイティブの学生でも、慣れるまで1日がかりの作業で、自分の場合は15-20時間かけてやっていました。もちろん、CTCの授業だけだったらいいのですが、他の授業の論文締切や、試験勉強が重なるとボディブローのように毎週のリーディングログが睡眠時間を圧迫していく・・という状況になります。
35%の評価を占めるTermPaperですが、お題はCTCの授業に関係するトピックだったら何でも良しという、かなりフリーな設定でした。私は三位一体論に興味があったので、「The centrality of the Trinity in Christian life and its relevance to Christian living in Japan」というテーマで書きました。(三位一体を中心としたクリスチャン生活と日本のクリスチャンとの関連性という内容です) 日本の教会ではあまり詳細を語られない三位一体論ですが、こちらには多くのテキストがあり、新しい視点をたくさん得ることができました。

そして最後の山場である期末試験ですが、1時間半の試験時間で1本の小論文を書くという内容です。論文のお題は1週間前に提供され、8つのお題のうち、5つから選択できるというものです。(確率論からいうと、4つのお題を事前準備しておけば、ハズレはないという設定です)

一応、お題には事前設定があって、「クリスマス休暇であなたが実家に帰った時に、リージェントでどんな学びをしたの?という話題になるでしょう。その中でクリスチャンもしくはノンクリスチャンの家族か友達から、キリスト教についての質問を受けた時に、CTCで学んだ内容から相手に納得してもらえる回答をできるようにしておきましょう」といった感じです。

そしてそのお題の例は・・
“There are many reasons why I could never become a Christian; but the main reason is that Christianity is an innately Western religion.”
「わたしがクリスチャンに決してならない理由は5万とある。しかし一番の理由は、そもそもキリスト教って西洋の宗教だからです。」

“Don’t talk to me about Christians and politics. History shows us that, whenever Christians have wielded political power, this has been bad news for everyone else.”
「キリスト教と政治については聞きたくもない。歴史を見るとクリスチャンはいつも政治を握っているし、これは誰にとっても悪いニュースにしか聞こえない」・・・ちょっと日本人にはしっくりこない問いかもしれません

“How can you possibly be so smart and also be a Christian? Faith and reason are like oil and water – they have never mixed well.”
「どうやって知的さとクリスチャンであることを両立できるの? 信仰と理性は水と油のようなもので、決して一緒にならないでしょう?」

といった感じです。どれもクリスチャンとして生きる上で大切なテーマ・トピックで、改めてCTCの授業の狙いについて考えさせられました。クリスチャン生活の中で疑問に思うことを、クリスチャン思想史と歴史を通して回答を得ることはとても大切なことです。冬学期には宗教改革以降の思想と文化について取り扱うCTCIIがありますが、クリスチャン生活にとって鍵となるアイデアをしっかり吸収して、アウトプットできるようにしていきたいと思います。




(キツラノビーチの夕日・・とても綺麗でした)